国立国際医療研究センター研究所 生体恒常性プロジェクト

大学院生の反町さんらの論文が公開されました.

2023.04.13

学位研究を当研究室で行ってきた反町さん(早稲田大学大学院先進理工学研究科・日本学術振興会特別研究員),研究員の小林さんによる間葉系幹細胞におけるp53遺伝子機能についての論文が,Stem Cell Reports誌に公開されました(Mesenchymal loss of p53 alters stem cell capacity and models human soft tissue sarcoma traits).

代表的な腫瘍抑制因子であるp53が骨髄の間葉系幹細胞(造血幹細胞のニッチ細胞の一つでもあります)の増殖・分化・代謝特性を調節していることを示し,間葉系幹細胞でのp53欠損で発症する軟部肉腫のトランスクリプトーム変化やゲノム変異がヒト軟部肉腫に類似することを明らかにしました.また, ヒト軟部肉腫は一般的には発症部位や形態で分類されますが, それらとは異なりトランスクリプトームによっても予後が異なるサブグループに分類できることも見出しました.